動きを調整する
アバターメニュー (VRChat の中) とインスペクター (Unity) の設定項目を、ひとつずつ解説します。
メニューとインスペクターの関係
同じ設定を、VRChat の中ではアバターメニューのラジアルで、Unity ではインスペクターで変えられます。
- インスペクターの値 … アップロードしたときの初期値です。「すべてリセット」で戻る先もこの値です。
- アバターメニューの値 … VRChat の中で変えた値です。同期・保存されるので、ほかの人にも同じ動きで見え、読み込み直しても残ります。
ラジアルの 0〜100% は、インスペクターの範囲全体に対応します。マイナスを含む項目 (姿勢・肩の傾きなど) は 50% が 0 です。 たとえば「上半身の傾き」は 0〜60° なので、50% で 30° です。
images/settings-inspector.png英語用 (NamerakaMove_EN) では、メニューとインスペクターの項目名が英語になります。各項目の見出しの横に英語名を書いています。
このページの目印:
有効化・動かす部位
有効化 Enabled
なめらかムーブ全体の ON / OFF です。OFF にすると、体の動きは VRChat の標準に戻ります。
胸の左右の追従 Follow Chest Left-Right
左右を向いたとき、胸を頭の向きへひねります。ひねる角度は、そのアバターのマッスルの可動域の端までです (アップロード時に自動で計算します)。
胸の上下の追従 Follow Chest Up-Down
上を向いたときに胸を反らし、下を向いたときに丸めます。角度は胸の左右の追従と同じく、可動域の端までです。
正面を向いているのに胸が反る・丸まるときは、センサーの位置調整 を合わせてください。
下半身を動かす Move Lower Body
首をかしげたとき、腰の傾き と 膝の曲げ で下半身も動かします。OFF にすると腰と脚は動かさず、上半身だけが動きます。
足の動きが気になるときや、座っているときなどに OFF にすると便利です。
動きの調整 (首をかしげたときの動き)
首を左右にかしげたときの動きです。アバターメニューの なめらかムーブ動きの調整、インスペクターの「動きの設定」にあります。
まっすぐ立っているときの頭の小さなぶれで体が揺れないように、ごく小さなかしげは無視し、そこからなめらかに動き出します。動き出しの調整は 中心の不感帯 / 立ち上がりの幅 (インスペクターのみ) で行います。
姿勢 Posture
首をかしげたときの全身の形を決める、いちばん大事な項目です。
- 50% より上 (プラス): C 字型 … 胸と腰が頭と同じ側へ傾き、全身が弓なりになります。
- 50% より下 (マイナス): S 字型 … 胸と腰が頭と逆へ傾き、体がくねります。
- 50% (0) … 全身の形は変えません。
肩の傾き Shoulder Tilt
かしげた側の肩を下げ、反対側を上げます。鎖骨を回すので、腰は動きません。マイナスにすると逆になります。
メニューの範囲は、そのアバターで肩のマッスルが可動域の端に届く角度までに自動で縮めます (その先は見た目が変わらないため)。
上半身の傾き Torso Sway
腰を支点に、上半身をかしげた側へ傾けます。0 で無効です。
首の曲げ Neck Bend
上半身の傾きに合わせて、首と頭も傾けます。値は上半身の傾きに対する倍率です。
- 大きくする … 首で曲げた姿勢 (頭がしっかりかしげて見える)
- 小さくする … 腰で曲げた姿勢 (0 で首は曲げない)
上半身の横位置 Chest Shift
かしげた側へ上半身 (胸) を平行にずらします。マイナスで反対側へずらします。上半身の傾きだけでは頭が円を描くように動くので、横の動きを足すと、より横に長い自然な動きになります。大きくすると胸と腰の間が伸びて見えることがあるので、少しずつ試してください。
腰の傾き Hip Tilt
かしげたときに腰を傾ける強さです。向きは 姿勢 で決まり、C 字型ではかしげた側へ、S 字型では逆へ傾きます (姿勢が 50% なら傾きません)。
腰を傾けても、上半身と脚の向きは保たれます。股関節が下がった側は膝を曲げ、上がった側はかかとを上げて、足を床の高さに保ちます。0 で無効です。下半身を動かす が OFF のときは動きません。
膝の曲げ Knee Bend
腰の傾きで下がった側の膝の曲げの倍率です。1 倍で足がちょうど床に着き、大きくすると膝をより曲げて、その分だけ足を床から持ち上げます (足踏みしているような動きになります)。0 で補正しません。
センサー
頭の向きを測るセンサーの設定です。アバターメニューの なめらかムーブセンサー、インスペクターの「センサーの設定」(折りたたみ) にあります。
センサーの位置調整 Sensor Adjust
正面とみなす頭の上下の向きです。センサーの配置全体を、頭を中心に上 (プラス) / 下 (マイナス) へ回します。
メニューでこのラジアルを開いている間は、センサーが半透明の球とカプセルで表示されます (自分にだけ見え、鏡にも映ります)。まっすぐ前を見て、顔の前の小さな球が前方 4 つの球の真ん中に来るように合わせます。手順は おすすめ設定: センサーの位置を合わせる を見てください。
なめらかさ Smoothing
頭の向きの値をなめらかにして、動きのブレや震えを抑えます。大きいほどなめらかになり、そのぶん動きが遅れます。
| なめらかさ | 遅れの目安 (60fps) |
|---|---|
| 0% | 約 0.04 秒 |
| 50% | 約 0.25 秒 |
| 100% | 約 0.5 秒 |
ただし、頭を大きく速く動かしたときは自動でなめらかさを弱めて、すぐに追いつきます。止まっているときの細かい揺れだけを強くならすので、なめらかさを上げても動きが鈍くなりにくくなっています。
フレームレートが低いほど遅れは大きくなります。0% でも、震えを防ぐ最小限のなめらかさは入ります。
リセット
すべてリセット Reset All
VRChat のメニューで変えた値 (有効化と、調整の項目すべて) を、アップロードしたときの初期値に戻します。誤って押さないように、サブメニュー リセット の中に置いています。インスペクターの値は変わりません。
インスペクターだけの設定
ここからは Unity のインスペクターでだけ変えられる設定です。変えたら再アップロードすると反映されます。
メニューの % で入力
VRChat のメニューのラジアルで決めた % をそのまま入れると、角度などに換算して「動きの設定」に入ります。メニューで見つけた好みの値を、アバターの初期値にしたいときに使います。
換算の範囲はアバターの可動域などから計算するので、プレハブはアバターの中に置いた状態で使ってください。
Expressionメニューの設定
調整メニューを追加 Add Tuning Menu
アバターメニューに「動かす部位」「動きの調整」「センサー」を入れて、VRChat の中で動きを調整できるようにします。
| ON (初期値) | OFF | |
|---|---|---|
| アバターメニュー | 有効化・動かす部位・動きの調整・センサー・リセット | 有効化・リセット |
| 動き | メニューの値 | インスペクターの値で固定 |
| 同期パラメーター | 76 bit | 1 bit |
メニューで好みの値を見つけてから、メニューの % で入力 でその値をインスペクターに入れ、OFF にしてパラメーターを節約する、という使い方ができます。
センサーの設定
折りたたみの中にあります。ほとんどの場合は既定値のままで大丈夫です。
最大角 Max Yaw / Pitch Up / Pitch Down / Roll Degrees
頭をこの角度まで向けると、追従が 100% (設定どおりの動き) になります。小さくするほど、少し頭を動かしただけで大きく体が動きます。
| 項目 | 範囲 | 既定値 |
|---|---|---|
| 最大角 (左右を向く) | 10〜90° | 25° |
| 最大角 (上を向く) | 5〜90° | 20° |
| 最大角 (下を向く) | 5〜90° | 20° |
| 最大角 (頭を傾ける) | 10〜60° | 23.8° |
最大角を過ぎると追従は弱まり、最大角の 2 倍で 0 に戻ります。頭を傾けるときの 23.8° は Quest 3 で実測して決めた値です。
中心の不感帯 Dead Zone
頭を左右に傾けても体を動かさない、中心の範囲です。まっすぐ立っているときの頭の小さなぶれで、体が傾かないようにします。
立ち上がりの幅 Ease In
不感帯を出てから、体の動きがなめらかに速くなるまでの角度です。大きいほど動き出しがゆるやかになります。0 だと不感帯の境目で急に動き出します。
平滑化を使う Use Smoothing
OFF にすると なめらかさ の計算をまるごと作らず、その分の負荷がなくなります (メニューの「なめらかさ」も外れ、同期パラメーターが 8 bit 減ります)。 ただし、体の動きがセンサーに戻って細かく震えるのを防ぐ働きもなくなるので、設定によっては上半身が震えます。通常は ON のままにしてください。
バージョンの表示と確認
インスペクターのいちばん上に、バージョンと配布元 (BOOTH) へのリンクが表示されます。
Unity の起動時に、使っているバージョンをサーバーに送って確認します (送るのはバージョン番号だけです)。新しいバージョンがあると、インスペクターに案内が出ます。 案内が出たときの対処は こんなときは: バージョンの案内が出る を見てください。
既定値に戻す
- すべて既定値に戻す (インスペクターのいちばん下) … メニュー・センサーの設定も含めて、プレハブを入れたときの値に戻します。
- センサーの設定を既定値に戻す (センサーの設定の折りたたみの中) … センサーの設定だけを戻します。
新しいバージョンで既定値が変わっても、すでにアバターに入れてあるプレハブの値は自動では変わりません。新しい既定値にしたいときは「すべて既定値に戻す」を押してください。
メニューの置き場所・言語
- メニューの名前・アイコン・置き場所 … プレハブの中の
Menuオブジェクト (Modular Avatar の Menu Installer / Menu Item) で変えられます。 - 有効化の初期値 … プレハブの MA Parameters で、
NP/Enabledの初期値・保存を変えられます。 - 言語 … インスペクターとアバターメニューの言語はプレハブで決まります。変えたいときは、もう一方のプレハブ (
NamerakaMove_JP/NamerakaMove_EN) に入れ替えてください。